不妊治療と言えば、葉酸サプリというほど浸透してきました。
でも意外と知らない葉酸の活躍を理解していきましょう。
このページではまだ日本には浸透していない新しい葉酸についてもお話していきます。
まずは葉酸を知りましょう。
葉酸は、ビタミンM、ビタミンB9などとも呼ばれ、水溶性ビタミンに分類されます。
DNAなど核酸の合成や細胞分裂を促進、造血作用に欠かせない栄養素です。
妊娠中に葉酸が少ないと、神経管閉鎖障害(神経管は脳や脊髄の原型)が起こり、二分脊椎症や無脳症のリスクが高かくなることが知られています。
また、妊娠を希望する女性にも葉酸が重要だといわれ、巷で多くの広告がなされています。
その理由には流産率の低下、不妊治療の成績に差があるとの報告があるからです。
葉酸は「食事」と「合成」の形で摂取することができます。
食事=天然=プテロイルグルタミン酸=ポリグルタミン酸型
合成=人工=プテロイルモノグルタミン酸=モノグルタミン酸型
この両者の大きな違いは吸収率です。
食べ物から吸収した葉酸は、ポリグルタミン酸型なので、体内でモノグルタミン酸型に形を変えて、初めて小腸から吸収されます。
途中で胃液やらで壊れるものもあるでしょう。
すると吸収量は減ってしまいます。
なので、吸収率を考えると合成葉酸が良いといわれています。
しかし、吸収された葉酸を利用する利用率では、天然葉酸に分があります。
よって、吸収しやすい合成葉酸か、利用しやすい天然葉酸かという議論になります。
どちらにすればよいのか難しい選択です。
葉酸は1日1000μg(1mg)ほどは取り入れたいですね。
では実際、食事由来にはどのくらい入っているのでしょうか?
モノグルタミン酸型に換算して表示します。
葉酸といえばほうれん草ですが・・・100gの茹でたほうれん草に含まれる葉酸は110μg。
生だと一束ぐらいでしょうか。
茹でると握りこぶしぐらいの量です。
これを10セット食べれば一日の葉酸は確保されます。
ほうれん草食べるなら、枝豆(260μg)のほうが多いですね。
ちなみにブロッコリ(120μg)、アスパラガス(180μg)です。
実は植物より動物に葉酸は多く含まれているのです。
鳥のレバー(1300μg)、牛のレバー(1000μg)、豚のレバー(810μg)、うなぎ(380μg)、生うに(360μg)です。
どう考えても動物性、とくにレバーを食べるのが合理的ですね。
100gのレバーを食べれば1日の摂取量はクリア!
もちろん毎日食べるのは難しいし、コストパフォーマンスも気になるところ。合理的にサプリでも良いかもしれません。
一般的なサプリは天然型で400μgが一般的ですので、これでは正直まったく足りていません。
もしサプリを選ぶときには天然由来ではなく、合成の葉酸を選び、含有量も7~800μg(食事で200μg摂るとして)のものを選ぶ必要があります。
食事もサプリも継続が鍵となります。
もともと体内に微量しか存在しない成分ですので、すぐに結果が出るわけでもないかもしれません。それでもコツコツと摂っていく必要があります。
また、最近の研究で葉酸不足が自閉症の原因ではないかという話も出ています。
もしその可能性があるとすると、不妊治療中に限らず、妊娠中、授乳中も葉酸はかなり重要であることが考えられます。
良質な葉酸を摂取しましょう。
ご主人様の精子にも良い影響があるとのことですので、ご一緒に摂られてはいかがでしょうか?
何かございましたらご質問ください。
銀のすず